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旧加古川図書館の耐震診断結果が公表されました。保存活用について


旧加古川図書館の耐震診断結果が公表されました。

この診断結果は思った以上によい結果でした。

少し補強すれば安全に利用することができそうです。


令和3年11月23日に一般社団法人日本建築学会近畿支部近代建築部会/NPO 法人ヘリテージはりまの共催で「兵庫県 旧加古川図書館 保存活用シンポジウム」を行い100人ぐらいの方が来られました。

そのときには耐震診断を行っておらず、耐震性能がかなり不足している可能性があるかもしれないと思いながら、視聴されていた方も多かったと思います。

耐震補強して使うに10億円程度掛かるのではという報道もされていましたし、すごくコストが掛かるので、存続が危ういという雰囲気がありました。

その金額の根拠は、市議会の中で大阪市中央公会堂の改修を参考にしたと答弁がありましたが、この耐震診断結果で、大阪市中央公会堂のような大掛かりな耐震補強は不要、そのようなコストは必要ないことが明確になったのではないでしょうか。

つまり、耐震性能が大幅に不足しているので、解体しないといけないという選択肢は無いと思います。


歴史的に貴重な建物でも、保存して維持にするためにコスト(税金)が掛かるのは良くない。新しい建物の方が良いという意見が良くありますが、この旧加古川図書館をどうするかというのは、単純に歴史的な建物なので保存したほうが良いと議論ではない。

これからこの建物を拠点に地域を良くしていけるかということが、判断材料になると思います。


旧加古川図書館の周辺は、加古川市やこの地域の人たち、新しく来た人たちが活性化しようと色々と頑張っていて、再び新しい店舗などが増え、活性化の可能性がありそうな雰囲気があります。

また、加古川市の中でも小学校、中学校、高校が集まっており、学生たちが近くで学んでいる、学んできた場所でもあります。

このような場所をこれから最も良くするのは、保存・解体・新築・更地にする方法など色々比較して合理的に考えると、この「東播地域随一の優れた近代建築」を再生してこの地域に集まっている人たちのために使うことが最も良いと思います。


加古川市の財産であるこの建物を、最も有効に活用する方法を選択することが、加古川市がこのような建物を再生できる知的で活気がある地域であることを示すことができるのではないかと思います。


この建物でしかできないことがあるので、「旧加古川図書(旧加古川町公会堂)」にもうひと頑張りしてもらいたいです。

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